代行割れ
厚生年金基金が公的年金である老齢厚生年金の一部を国に代わって代行することで、代行部分に見合う保険料を免除されるため、免除された保険料分と企業独自の掛け金をあわせて独自に運用し、より充実した年金を従業員に保障することができるが、代行部分については相当分の保険料を国から預かって予定運用利率5.5%で運用しなければならず、バブル崩壊後の長引く不況と株価下落などで資金の運用実績が大きく落ち込むことで、代行部分の給付に必要な最低責任準備金が不足すること。
不足分は企業主が穴埋めすることが必要で、経済不況が長引くなかで企業の財務体質に大きな負担をもたらすことになったため、2002年から確定企業年金法が実施されて代行部分を返上することが可能になったが、代行部分を返上するには預かった原資も返上しなければならなず、代行部分の原資も不足している基金は返上をしたくても返上をすることができず、基金の解散もできない。
