投資用語集

総損失吸収能力

英語
total loss-absorption capacity
関連語
FSB , G-SIFIs , バーゼル規制 , TBTF
カテゴリ
金融 ,

金融安定理事会(FSB)が2019年1月から実施することを予定しているG-SIFIsに対する新たな資本規制のことで、バーゼル規制の自己資本に加え、債権者に元本の削減・免除を要求できる債券や預金保険の対象外の預金等の再生・破綻時にカットまたは株式転換することにより資本回復を図れる資本や負債の定量保有義務を科すことで、自己資本を大幅に上回る損失吸収能力を具備させ、公的な資本注入によらずに、債権カット等により資本を回復させるための枠組みである。

総損失吸収能力の規制は、金融機関の再生・破綻時には公的資金を投入せずに、株主だけではなく、資金を提供した債権者や預金者も負担を負うことによって破綻させようとの試みであり、債権者や預金者もに損失を負担させることで、大規模な金融機関に対する牽制機能の発揮を期待するものでもあり、金融危機の度に起きる「大きすぎて潰せない(TBTF,too big to fail)」銀行の問題への対応策のひとつとしても注目されている。

日本でこの規制の対象となるのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループの3メガ銀行である。

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