ケインズ政策
- 英語
- Keynesian policy
ケインズ経済学において有効性をもつとされているマクロ経済政策のことで、主に裁量的に行う財政政策（減税や政府支出を拡大）を行うことで、民間の消費活動を刺激することを指す。
ケインズ経済学においては貨幣需要の利子弾力性が無限大、あるいは投資需要の利子非弾力性が想定され、この時金融政策は経済活動に対して無力となり、財政政策によって初めて有効需要がコントロールできることとなるため、民間経済活動の状況をみながら政策当局が裁量によって財政政策を発動することで、経済変動の微調整(fine tuning)が可能となるとされる。
ケインズ政策を広義に解釈するときには、財政政策のみならず金融政策を含めたマクロ経済政策を裁量によって運営することを指すことがある。
ケインズ政策に対しては、財政政策のみの変更では効果が薄く、景気の微調整は、政策効果の遅れ等のラグにより、タイミングがずれ、経済をかえって不安定化させるおそれがあるとして、マネタリストが批判を加えている。
