投資用語集

バラッサ=サミュエルソン効果

英語
Ballasa-Samuelson Effec
カテゴリ
経済学 ,

発展途上国のように経済成長率が高い経済では実質為替レートが急激に切り上がる傾向にあり、実質所得水準が上昇するほど相対的に物価水準が高くなる傾向にあるという経験的な現象のこと。

バラッサ=サミュエルソン効果は、資本と労働を用いて、貿易財(製造業)と非貿易財(サービス業)を生産する開放経済の理論モデルであり、各国の労働の総供給量は固定され、国境を越える労働の移動はないこと、国際間の資本移動は自由であること、非貿易財は貿易財より労働集約的であること、為替レートについては、貿易財購買力平価が成り立つことを前提とすると、資本集約的な貿易財部門(製造業)と成立していない労働集約的な非貿易財部門(サービス業)との間において生産性上昇率格差が生じるものの、賃金はそれぞれの国における単一の労働市場での裁定を通じ等しくなっているため、生産性上昇率格差が大きいほど、非貿易財価格が相対的に高く評価されることとなる。また一般に、発展途上国の方が相対的に成長率が高い傾向にあるが、その経済成長が主に貿易財部門の生産性の上昇によってもたらされるのであれば、それに応じて賃金、ひいては物価水準が上昇することとなる。

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