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同一労働同一賃金

英語
equal pay for equal work
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経済 ,

同一の仕事(職種)に従事する労働者は性別、雇用形態、人種、宗教、国籍などに関係なく、労働の種類と量に基づいて同一水準の賃金を支払う賃金政策のことで、国際労働機関(ILO)では、同原則をILO憲章の前文に挙げており、基本的人権の一つとされていている。また、職種が異なる場合であっても労働の質が同等であれば、同一の賃金水準を適用する賃金政策のことを同一価値労働同一賃金という。

欧州においては人権保障の観点から、性別など個人の意思や努力によって変えることのできない属性等を理由とする賃金差別を禁止する法原則とされていて、1997年のEUのパートタイム労働指令により雇用形態を理由とした賃金格差も禁止されている。

米国では人種差別、女性差別、年齢差別などに対する雇用平等法制が発達していて、雇用形態を超えた均等処遇について法制化はされていないが、職務賃金が確立されたているため雇用形態を理由とした賃金格差は小さい。

日本では、労働基準法で性別や国籍、信条又は社会的身分を理由としての差別的取扱は禁止している(労働基準法第3条、4条)が、限定列挙であることから雇用形態等を理由とした賃金格差は適法であると解されている。(労働契約法やパートタイム労働法には同一労働同一賃金の規定はあるがいずれも理念規定、努力義務にとどまっている。)

日本の企業は職能給等の年功序列型賃金(欧米企業は仕事基準の職務給)を採用している一方で、正規労働者についての終身雇用の慣行に対して、非正規労働者を労働力の調整を図ってきたこのことから、既得権益を失う正規労働者や労働組合、保険や年金の負担増を嫌う財界の反対で法制化は進んでいないが、2016年、安倍内閣は「ニッポン一億総活躍プラン」の中で「同一労働同一賃金の実現に向けて、我が国の雇用慣行には十分に留意しつつ、躊躇なく法改正の準備を進める」ことが明記された。

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