ゲノム創薬
- 英語
- Genome-based drug discovery
ゲノム（遺伝子）情報を利用して、新しい薬やより効果が高く副作用の少ない薬を開発すること。
研究者の経験や類似の病気に対する薬剤の情報等をもとに膨大な種類の候補化合物を合成し試験するという創薬手法がこれまでは一般的であり、実用化に至るまでに長い期間と労力を要してきたが、ゲノム情報が蓄積され、その情報を活用する技術が急速に発達した近年では、病気と関連する遺伝子を特定しその遺伝子やタンパク質をコントロールできる薬のを、バイオインフォマティクスやドラッグデザインなどのコンピュータを使った手法により、より効率的に、より論理的に、科学的に新たな医薬品の芽を見いだそうとする「ゲノム創薬」が薬の開発手法の主流になりつつある。
ゲノム創薬により、従来の研究手法では見いだせなかった有効な物質や化合物を膨大な生物科学分野の情報にもとづいて創り出し、同時に個々人の遺伝情報に対応し適した薬を見いだすことができれば、副作用の少ない有効な薬を開発し個々人に適した治療を行うオーダーメイド医療（テーラーメイド医療）が期待できる。
