官民ファンド
- 英語
- Public-Private Investment Fund
- 同意語
- 官制ファンド
- 関連語
- 産業革新機構 , 競争力強化ファンド , 海外需要開拓支援機構
政府の成長戦略の実現、地域活性化への貢献、新たな産業・市場の創出という政策に基づき、民業補完を原則として、民間で取ることの難しいリスクを取ることによって民間の投資を活発化させ、民間主導の経済成長の実現を目的とするファンドのこと。
民間資金がリスクマネーとして十分には供給されていない状況にある中、官民ファンドによる投資が呼び水になり、民間で取ることの難しいリスクを官民ファンドが取ることによって、民間の資金が引き出され、日本経済のために活用されるようになることを意図しているが、乱立する官民ファンドの原資は事実上税金であり、政策目的であって収益目的ではないとする運営方針は、リスクに見合ったリターンを追求しているとは言えず、将来的に国民に負担を押し付けることになる可能性や、民間ファンドが手を挙げていたルネサステクノロジーに対して産業革新機構が乗り出す等、民間独立系のPE（プライベート・エクイティ）ファンド・VC（ベンチャーキャピアタル）が投資すべき領域にまで活動範囲領域を広げて民業を圧迫していること、資本市場の規律がないゆえに、そのカネを手に入れた企業にも資本市場の規律を失わせ、そのようなゾンビ企業を生き残らせることとりいったリスクもある。
主な官民ファンドには、産業革新機構(INCJ)、海外需要開拓支援機構（クール・ジャパン機構）、競争力強化ファンド等がある。
