投資用語集

非上場取引特権

英語
Unlisted Trading Privileges
同意語
UTP
関連語
SEC , IPO , NYSE , NASDAQ , NYSEアーカ取引所 , 全米市場システム , BATS
カテゴリ
金融 ,

米国の証券取引所間において、どこか一つの証券取引所で上場が認められた証券について、他の証券取引所は証券取引委員会(SEC)へ申請するだけで、自らの市場で非上場のまま取引を行うことができるとする特権のことで、元々は上場市場として競争力に欠ける規模の小さい地方取引所に対して、執行市場としての生き残りの道を提供する救済策として導入されたという経緯がある。

非上場取引特権(UTP)は、1934年証券法(The Securities Act of 1934)12条f項に基づくものであり(同法12条a項では、上場市場と執行市場を一体のものとして取り扱うという原則規定が置かれており、UTPはその免除規定という位置付け)、1994年非上場取引特権法(The UTP Act of 1994)において、従前は必要であったSEの承認が免除され、各取引所はSECに申請するだけで、その承認を得ることなくUTPを行使できるようになった。また、IPO銘柄についても、その初値決定日の翌日までUTPを行使できないという制限が、2000年に初値決定後すぐにUTPを行使できるように緩和されている。これにより各取引所は、ほぼ自由に他の取引所に上場している銘柄の取引を自市場で行わせることができるようになっている。

そのため、企業にとっては複数市場に上場するメリットに乏しく、米国における重複上場銘柄は非常に限られているのが現状であり、企業が上場先市場を決定するに当たっては、市場の流動性よりも、市場ブランド、上場関連コストや上場企業向けサービスといった側面が重要視され、こうした充実したサービスを提供できる大きな取引所に上場銘柄が集中することとなったため、通常銘柄の上場はNYSEとNASDAQに二極化しており、ETFについては、NYSEアーカ取引所に集中している。また、「NASDAQ上場銘柄=テクノロジー企業やベンチャー企業」といったイメージが強かったものの、現在は、NYSEとNASDAQの色分けは明確ではなくなってきており、一昔前にはおよそ考えられなかったNYSEからNASDAQへの上場市場の鞍替えも比較的頻繁に行われている。

最近では、上場機能を持たずに、BATSのように当初から執行機能のみに特化する取引所も現れ、全米市場システム(MNS)とともにUTPは、市場間競争を激化させるはいけいとなている。

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