投資用語集

リコノミクス

英語
Likonomics
同意語
李克強経済学 , 中国版アベノミクス
関連語
アベノミクス , シャドーバンキング , 理財商品
カテゴリ
経済・金融政策 ,

中国の李克強首相が主導する「規模の大きな経済は、自由な価格形成メカニズムによって効率的に運営されるべきだ」との考えに基づく一連の経済政策のことで、安倍晋三政権が進める経済政策「アベノミクス」に対して「リコノミクス(李コノミクス)」と呼ばれている。

しかし景気浮揚を強く打ち出すアベノミクスとは対照的に、リコノミクスは、大規模な景気刺激策を実施しない、信用を圧縮する、経済の構造改革を推進するといった従来の成長重視を180度転換して、成長率が多少低下したとしても中国経済が抱えている歪みや問題(簿外で資金を高利調達して信頼度の低い借り手に貸し付ける「影の銀行(シャドーバンキング)」問題や、地方政府が抱える巨額不良債権処理等)を解消することに軸足を置いている内容である。

その一環として、従来、多くのケースで預金・貸出金とも基準金利が適用されていたため、銀行の貸出が規模が大きく信用力の高い国営企業等に集中し、結果的に資金需要の旺盛な中小企業や大規模な不動産投資を行う地方政府等は、非正規のシャドーバンクなどに頼らざるを得なかったという状況を打破し、シャドーバンクによる無秩序な信用創造が管理不能な状況に陥ることを回避けるため、貸出金利に関する規制を解除し、金利を自由化することで、資金が中小企業などに回り易くする政策を発表する等、金融自由化を推し進め、シャドーバンキング潰しを進めているが、その副作用として、高金利の理財商品などのデフォルト等の事態が発生といった短期的には様々な分野で軋轢をもたらすことが予想され、その副作用が過大で、中国経済の成長を大きく阻害すると、中国のみならず、世界経済に重大な痛手を与えることになりかねないといわれている。

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