投資用語集

スネーク制度

英語
snake
同意語
欧州為替相場同盟 , トンネルの中のヘビ
関連語
ウェルナー報告書 , ニクソン・ショック , スミソニアン体制
カテゴリ
通貨制度 ,

ウェルナー報告書の為替相場の固定化という構想に則り、EC各国通貨の対ドル変動幅を狭め、為替レートを安定させるための制度のことで、ブレトンウッズ体制で決められている1.5%の対米ドル変動幅の中を最大幅1.2%の共同体バンドがうねることになり、「トンネルの中のヘビ」とも言われた。

ベルギー中銀総裁アンショーの報告に基づき、ウェルナー報告書の付属文書として発表されたアンショー報告に基づき、各通貨ごとに共同体水準(Communal Level)と呼ばれる新しい対ドル平価をEC各国の中央銀行の協議によって毎日決定し、各通貨の変動幅をこの共同体水準の上下0.6%以内に抑え、自国通貨が共同体水準の最大変動限度に達した国のみに介入義務(介入通貨はドル)を課すという第1次スネーク制度は、1971年6月15日に始動する予定であったが、その直前の5月のドル売り・マルク買いの大規模為替投機による通貨危機により、変動相場制である対ドル共同フロート制の導入を主張するドイツと対ドル固定相場制維持を主張するフランスが対立し、ECとしての統一方針を打ち出せず、ドイツとオランダは単独フロート制へ、ベルギーは二重相場制へ移行し、EC各国の為替相場政策は分裂状態となり、結局為替変動幅の縮小を実現することなく、EMU実現に向けての試みは挫折した。

1972年4月のスミソニアン体制の成立を受けて、EC6か国(フランス、西ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ)は、通貨相互の最大変動幅を2.25%にして、スネーク制度を復活させ、スミソニアン協定に基づき対ドル中心相場の±2.25%に達した際に、スネーク参加国に対してドル介入によって変動幅を維持する義務と、相互に2.5%(±1.125%)の介入点を設定し、設定水準に達したときには当該国中央銀行が自国通貨を用いて介入する義務を課すパリティ・グリッド方式を採用した第2次スネーク制度(欧州為替相場同盟)は、石油ショックによる世界的なインフレの昂進と経済停滞の中で、伝統的にインフレ抑制を経済政策の最優先課題とする西ドイツと、インフレ抑制よりも経済成長を優先させようとするフランス、イタリアなど相対的に経済力の劣る国々の経済政策に関する基本路線の対立から、当初から、フランス、イギリス、イタリアなどのEC 主要国が離脱する「ミニ・スネーク」になり、1976年に制度は破綻し、通貨統合への移行過程が中断された。

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