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原油無機起源説

英語
inorganic theories of petroleum origin
同意語
無機成因論
反意語
原油有機説
カテゴリ
原油 ,

元素の周期律表で知られるロシアの化学者メンデレーエフが1870年代に唱えた旧東側諸国では定説とされていた学説で、西側で定着していた原油有機説を全面的に否定するもので、地殻の深部の火成岩層で無機的自然発生的に原油が生成され、岩層の亀裂や地殻変動の影響で生じた断層などの割れ目に沿って地表近くに滞留して油田が形成されるという説。

原油有機説は確立した学説であるが、有機物の埋蔵が少ないとされる古生層や先カンブリア系や原油が生成しないとされる大深度の深層で油層が発見されるなど、原油有機説では説明できない例もあり、最近では西側諸国でも注目されるようになってきている。

原油無機説の根拠としては、石油の分布が生物の分布と明らかに異なること、化石燃料では考えられないほどの超深度から原油がみつかる、石油の組成が多くの地域でおおむね同一である、ヘリウムやウラン、水銀、等の生物起源では説明できない成分が含まれているなどが挙げられている。

また、原油無機起源説に基づけば、枯渇した油井も時間を置くことで再び原油産出が可能となる現象を説明することができ、また超深度での掘削技術の問題さえ解決されれば、世界中どこでも石油を採掘できる可能性があることになり石油が枯渇する危険性はほぼ皆無であることになる。

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