投資用語集

欧州通貨危機

英語
European currency crisis
カテゴリ
経済 ,

1992年から1993年にかけて発生したEMS発足以来最大の通貨危機のこと。

デンマークの国民投票でマーストリヒト条約の批准が否決され、経済通貨同盟(EMU)の先行きに不透明感が生じたことや、ドイツ統一に伴う財政負担とインフレ圧力からドイツが高金利政策を維持し続けたこと等を背景に、1992年9月に投機筋によって独マルクが買われ、他の弱い通貨(特に英ポンドと伊リラ)が売り込まれることで、5年9カ月ぶりにERMの中心相場の再調整(伊リラの3.5%切り下げ、その他通貨の3.5%切り上げ)に追い込まれ、イギリスとイタリアがERMから離脱,スペイン・ペセタの中心レートが5%切り下げられた第1次欧州通貨危機と、1993年7月にEU圏の経済停滞が深刻化する中でドイツが公定歩合の引き下げを見送ったことから通貨危機が再発し、8月2日にERMの変動幅が従来の上下各2.25%(スペイン・ペセタとボルトガル・エスクードは同6%)から一挙に15%(独マルクとオランダ・ギルダーは除く)へと拡大された第2次欧州通貨危機がある。

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