トリフィン・ジレンマ
- 英語
- Triffin dilemma
- 関連語
- ニクソンショック , IMF , SDR
エール大学のロバート・トリフィン教授が著書『金とドル危機』の中で、1971年のニクソンショックで米ドルが実物資産に裏打ちのない貨幣となった際に指摘した、米国の経常収支の赤字が継続すればドルが過剰になりドルの信任が低下する一方、貿易収支の均衡を維持しようとすればドル不足に陥り、ドルによって支えられた国際経済システムが終焉に向かうという問題点のこと。
この原因は、米ドルという一国の通貨が国際通貨の役割をも担っていることが原因であり、主権国家の通貨とリンクしない準備通貨が必要であるという結論から、1967年のIMF総会において特別引出権(SDR)の創設され、SDR1単位の価値は、1米ドルに相当する金表示によって示された。