ギリシャ経済危機
- 英語
- Greek economic crisis
- 同意語
- ギリシャ財政危機 , ギリシャ危機
- 関連語
- 欧州ソブリン危機
2010年のギリシャの国債の格下げを契機としたギリシャの経済危機のこと。
2009年10月にギリシャの政権交代によりパパンドレウ新政権下で旧政権が行ってきた財政赤字の隠蔽（従来、ギリシャの財政赤字は、GDPの4%程度とされていたが、実際は13%近くに膨らみ、債務残高もGDP比113%にのぼっていた）が判明し、2010年1月に欧州委員会がギリシャの統計上の不備を指摘したことが報道され、ギリシャの財政状況の悪化が表面化した。ギリシャ政府は3カ年財政健全化計画を発表したが、楽観的な経済成長が前提であったため、格付会社が相次いでギリシャ国債の格付けを引き下げ、債務不履行の不安からギリシャ国債が暴落し、株価も影響を受け、世界各国の平均株価が下落し、ユーロも多くの通貨との間で下落した。
2010年2月から断続的にストライキ、デモが行わ、追加の財政再建策撤回を求め275万人が参加したギリシャ労働総同盟・ギリシャ公務員連合の24時間のゼネラル・ストライキ、メーデーのデモでのデモ隊と警官隊が衝突などギリシャは政治・経済ともに混乱し、ユーロ経済圏の秩序維持のために起債上限額を制限している安定・成長協定のルールを破っていたギリシャに対する支援に対して欧州各国が協調して問題に取り組むこととなったが、ドイツなどとの間で足並みの乱れも見られ、ギリシャ同様に財政赤字に苦しむスペインやポルトガルなどに飛び火し、欧州ソブリン危機に発展した。
