投資用語集

ワールドコム

英語
Worldcom
関連語
チャプター11 , エンロン , リーマン・ブラザーズ
カテゴリ
経済 ,

アメリカ合衆国にあった大手電気通信事業者であるのことで、2002年7月に、日本の会社更生法に相当するチャプター11適用を申請し破綻した。負債総額は410億ドル、資産総額は連結ベースで1070億ドルにのぼり、2001年に破綻したエンロンを大きく超え、2008年に経営破綻したリーマン・ブラザーズ証券に抜かれるまでアメリカ合衆国史上最大の経営破綻だった。

ワールドコムの前身はバーニー・エバーズにより1983年に設立されたLDDSであり、買収を繰り返し、1994年に国際通信会社であるIDBワールドコムを買収し、社名をワールドコムとし、その後もM&Aを繰り返し行い急成長し、後に6万人以上の従業員と、世界65ヶ国で事業を展開するアメリカ有数の大企業へと成長していった。しかし、ITバブル崩壊によりアメリカにおける通信産業は下降に入ったことと、携帯電話事業者スプリントとの合併が独占禁止法違反の疑いがから司法省の認可を得られず白紙撤回を余儀なくされ、これに伴い、ワールドコムの成長戦略は重大な打撃を受けた。この間、1999年から2002年5月にかけて、自社株の価格を下支えするため、自社の成長性と収益性を良く見せかけ劣化していた財務状況を隠蔽する粉飾会計(本来は費用である「ラインコスト(他の通信会社との相互接続費)」の資産として計上、「会社未分配売上科目(corporate unallocated revenue accounts) 」という偽勘定科目の計上による収益を粉飾等)を行っていた。

2002年の経営破綻後、同社は社名をMCIに変更し、2005年にはベライゾン・コミュニケーションズに買収され、以後はベライゾンの一部門となっている。

カテゴリー「経済」の他の用語

カテゴリーの用語一覧 >


ページの先頭へ