証券市場プログラム
- 英語
- Securities Markets Programme
- 同意語
- SMP
金融政策の波及メカニズムを回復させるために欧州中央銀行(ECB)が流通市場で、欧州安定メカニズム(ESM)が発行市場で債務危機に陥っている南欧諸国の国債を購入する暫定的、限定的な措置で2010年5月に導入された。
債務危機の悪化防止に向け、南欧諸国への支援が急務となっている一方、債券市場にECBが介入することは、リスボン条約で禁じられているユーロ加盟国政府へのファイナンスに値するという反対意見もECB内部から出たこと、実施に当たって期限、規模、目標が明示されなかったこと、ECBが保有する国債に対して、返済順位の優先性が付与されたこと等ECBの関与が弱かったため、実施直後には周辺国の国債利回りが50〜150ベーシスポイント低下するなどの効果が見られたものの、その効果は1カ月程度しか持続せず、各国の財政規律を損なうとの懸念から2012年3月以降は買い入れが中止され、2012年9月に被支援国に厳格な政策条件を義務付けるOMTの導入を受け、SMPは中止された。
