EBITDA
- 英語
- Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization
会社の損益評価の際に使われる指標で、他人資本を含む資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す財務分析上の利益概念のこと。
国ごとの金利・税率・会計基準の違いによる見かけ上の企業の利益格差を最小限に抑える指標であることから、国際的な同業他社との比較に多く用いられている。
EBITDAは会計上の利益に減価償却費を加えた指標であるため、設備投資やM&A等の積極的な先行投資による短期的な減価償却費の増加による会計上の利益への影響を排除し、特に巨額の設備投資を伴う業種において、長期的な視点で企業価値を評価するには適切な指標であるとされ、2000年前後には財務指標として広く利用されていたが、過剰な設備投資やM&Aによって生じた損失をマイナス要因として取り込むことができないという欠点があり、インターネット・バブル時に、この欠点を米通信事業者・ワールドコムが不正に活用され問題となった。
エンロンやワールドコムの破綻をはじめとする一連の会計不祥事を経て、EBITDAのような会計基準に基づかない指標は不正操作されやすい批判から、証券取引委員会(SEC)が2003年に公表したレギュレーションGでは、EBITDAのような会計基準に基づかない指標には、会計基準に基づく指標を併記することが義務付られた。
EBITDAの算出式
EBITDA=税引前当期純利益+支払利息+減価償却費